【スタートアップ向け試作ガイド①】最初に作るべき「試作」とは?
こんにちは!クロスエフェクト営業グループです。
こちらのブログでは、これから数回にわたり、
ハードウェア開発に挑戦するスタートアップの方に向けたシリーズをお届けしていきます。
「何から作ればいいのか分からない」
「図面も仕様も、まだ固まっていない」
そんな初期フェーズでよく聞く悩みを、試作・モノづくりの現場視点で、できるだけ分かりやすく整理していきます。
第1回は、スタートアップが最初に作るべき『試作』とは何かについてです。
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スタートアップが最初に作るべき「試作」とは?
スタートアップの初期試作で大切なのは、「完成品を作ること」ではありません。
最初の試作は、製品を売るためのものではなく、
アイデアや構想が本当に成立するかを確かめるためのものです。
たとえば・・・・・
・思っていたサイズ感と実物にズレはないか
・手に持ったときの印象や使い勝手はどうか
・構造的に無理のある箇所はないか
こうした点は、図面や画面上だけでは判断が難しく、一度「形」にしてみて初めて見えてくることが多くあります。
この段階で重要なのは、「全部を作り込もうとしないこと」です。
見た目を完璧に仕上げたり、
量産を意識した細かな仕様まで詰めたりすると、時間もコストも一気に膨らんでしまいます。
初期試作では、
「何を検証したいのか」を1つ決めることが大切です。
・動くかどうか
・組み立てられるか
・持ったときの印象は狙い通りか
検証ポイントが明確であれば、
必要な精度や仕上げのレベルも自ずと見えてきます。
また、量産を見据えて金型を製作する段階に入ると、
設計上の小さな見落としが、そのまま大きなコストにつながることがあります。
金型は一度作ってしまうと、後から修正するのが難しく、
場合によっては作り直しという高額な判断が必要になることもあります。
だからこそ、金型を作る前の試作段階で、
懸念点を洗い出しておくことが非常に重要です。
形状や構造、使い勝手を事前に確認しておくことで、
「ここは問題ない」「ここは要注意」といった判断ができ、
次の工程に安心して進むことができます。
図面が未完成でも、試作を進めることは可能です。
実際、スタートアップの案件では、試作を重ねながら仕様を固めていくケースがほとんどです。
「とりあえず一度、形にしてみる」
その一歩が、次に進むための判断材料になります。
最初の試作はゴールではなく、
次の選択を正しくするためのスタート地点。
そう考えると、試作への向き合い方も
少し気持ちが楽になるのではないでしょうか・・・!
~次回予告~
次回は、「図面が未完成でも、試作を進めていい理由」
についてご紹介します。
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