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次世代高圧ガス容器CubiTan®(キュビタン)

【エネルギー産業、IoT】次世代高圧ガス容器CubiTan®(キュビタン)

株式会社Atomis様の科学顧問​を務める、​京都大学​ 北川進特別教授が​2025年10月8日にノーベル化学賞を受賞されました。
このたびの受賞が、科学技術とものづくりのさらなる発展につながることを願うとともに、弊社としてもAtomis様の革新をデザイン面・試作品製作から支援できたことを誇りに思います。

■株式会社Atomis
依頼の背景
従来の高圧ガスボンベは「重い・危険・古臭い・管理が煩雑」といった課題を抱えており、多くのユーザーにとって取り扱いにくい存在でした。
さらに、ガス業界ではディーラーの高齢化や煩雑な在庫・配送管理が深刻化し、効率化と安全性向上が強く求められていました。
こうした背景のもと、軽量かつコンパクトでスマートな機能を備えた新しいボンベの開発が構想され、省スペース化・労力軽減・ガス供給の最適化といった多面的な課題を同時に解決する“次世代ボンベ”のデザインが求められました。

 

■製品情報
CubiTan®は、従来の鋼製高圧ガスボンベに代わるカーボン製FRPの軽量・小型ガスボンベです。
サイズは30cm角、重量は10kg未満と扱いやすく、内部には多孔性配位高分子(PCP/MOF)を搭載。
ガスを高効率で吸着・貯蔵できる構造により、同容量ながら小型化を実現しています。
さらに、GPSや圧力センサー、Wi-Fi通信機能を備え、残量や漏洩の遠隔監視が可能。
産業ガス12種に対応し、研究所・病院・工場など多様な現場での利用を想定した、次世代のスマートガスボンベです。

 

■デザインのポイント
① 立方体をモチーフに、親しみやすくスマートで近未来的な外観を表現した。
② 四隅の取っ手により持ちやすいと同時に、安定して積み重ね可能な形状を目指した。
③ 左右対称構造と部品共通化により、生産性と低コスト化を両立した。

 

■依頼内容

【工法】デザイン、筐体設計、筐体製作
【材質】PPライク、ABSライク
【製品サイズ】約300×300×350mm(ASSY時)
【部品点数】6部品

 

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