【住宅設備・水回り】栗本鐵工所様|キャビテーション可視化用シャワーヘッドのデザイン・試作
キャビテーション技術を、展示会で「見て分かる」シャワーヘッドに
株式会社栗本鐵工所様のHydrospear™技術を紹介するため、実際に水を噴出して微細気泡を可視化できる展示会向けシャワーヘッドを、プロダクトデザインから光造形、外観仕上げ、塗装まで約1カ月で製作しました。
本モデルは、2025年12月3日~5日に東京ビッグサイトで開催された「2025洗浄総合展」で使用されました。標準シャワーヘッドと開発中ノズルを水槽内で比較し、キャビテーションによる微細気泡の発生を来場者へ直感的に伝えることが目的です。
単なる外観展示ではなく、約50℃の温水と加圧環境で実際に作動させる機能モデルであるため、形状再現性、耐熱・耐水性、試験装置への組み込みやすさが必要でした。さらに、黒を基調とした展示ブースで目を引き、栗本鐵工所様のブランドイメージと調和する外観品質も求められました。
- クライアント
- 株式会社栗本鐵工所様
- 用途
- 2025洗浄総合展での技術展示・実演
- 対応範囲
- プロダクトデザイン・光造形・外観仕上げ・塗装・調色
- 材料・期間
- ABSライク樹脂など/トータル約1カ月
技術実演に耐える機能と、来場者を引きつけるデザインの両立
展示の主役は、キャビテーション技術そのものです。しかし、現象の説明だけでは技術の違いや有用性が伝わりにくいため、標準品と開発中ノズルを同じ条件で比較し、気泡の発生を目で確認できる構成が必要でした。
一方で、実演装置に組み込まれるシャワーヘッドには、温水・加圧環境で作動する機能部品としての成立性が求められます。展示会の限られた準備期間内で、動作確認用モデルから展示品質の完成品へ移行することも重要な条件でした。
本案件の解決方針
「機能試験」と「展示用の外観製作」を分断せず、試験装置への組み込みと動作確認を先に実施。確認済みのモデルを回収して外観仕上げ・塗装へつなぐことで、形状を作り直すコストを抑えながら、実演機能と展示品質を両立しました。
キャビテーションとHydrospear™を分かりやすく見せる
キャビテーションとは、液体中で気泡が発生し、消滅する現象です。一般には配管や機器の損傷原因として知られていますが、その作用は洗浄や加工などへの活用も進められています。
栗本鐵工所様のHydrospear™(ハイドロスピア)は、特殊な流路によってキャビテーションを発生させる技術です。展示では、シャワーヘッドから水槽内へ水を噴出し、発生する微細気泡を見せることで、説明だけでは伝わりにくい現象を視覚的に訴求しました。
比較して伝える
標準シャワーヘッドと開発中ノズルを並べ、気泡の見え方を比較できる展示構成としました。
実際に水を流す
外観だけのモックアップではなく、水槽と試験装置に組み込んで作動させる機能モデルとして製作しました。
技術理解を助ける
微細気泡という目に見える変化を通じて、来場者が技術の特徴を直感的に理解できる展示を目指しました。
2つのデザイン案を、どちらも展示モデルとして製作
外観デザインは、方向性の異なる「SQUARE EDGE」と「ROUND SLEEK」の2案をご提案しました。栗本鐵工所様のご要望を受け、比較検討用の案にとどめず、2案とも実物の展示モデルとして製作しています。
SQUARE EDGE
スクエアエッジ
フラットで張りのある面とシャープなエッジによって、精密感と硬質な存在感を表現したデザインです。
- 光を受けると輪郭が際立つエッジライン
- 視線を誘導する明確な面の切り替え
- ブルーとレッドのアクセントによる力強い印象
ROUND SLEEK
ラウンドスリーク
滑らかな曲面に緊張感のあるラインを組み合わせ、水や空気の流れを思わせる未来的なデザインです。
- やさしさと精密さを両立するラウンドフォルム
- 見る角度によって表情が変わる立体的な面構成
- ブランドカラーを沿わせた躍動感のある外観
光造形と高精細3Dプリンターを使い分け、機能部と外観を製作
製作の基本工法には、コストと納期、形状再現性のバランスを考慮して光造形を採用しました。材料はABSライク樹脂などから、温水・加圧環境での使用と展示までの工程を踏まえて選定しています。
キャビテーションの発生に関わる部品は、微細形状の再現性が重要です。そのため、精度が必要な箇所には高精細な3Dプリンター方式を併用し、用途に応じて造形方法を使い分けました。
外観は、造形後に研磨や下地処理を行い、展示品質を意識した光沢仕上げとしています。塗装色は栗本鐵工所様のコーポレートカラーに合わせてブルーとレッドを調色し、黒基調の展示ブースでも視認性を確保しました。
- 工法
- プロダクトデザイン、光造形、高精細3Dプリンター、外観仕上げ、塗装・調色
- 材料
- ABSライク樹脂など
- 使用条件
- 約50℃の温水・加圧環境での実演を想定
- 仕上げ
- 光沢仕上げ、ブルー・レッドの2色塗装
- 製作期間
- トータル約1カ月
※記載している製作期間と使用条件は本事例の実績です。実際の工法、材料、納期は、形状、サイズ、数量、要求精度、温度・圧力条件、仕上げ、3Dデータの状態によって異なります。
展示会向けシャワーヘッドのデザイン・試作工程
- 展示要件の整理
- 2案をデザイン
- 造形・組み込み
- 動作試験
- 仕上げ・塗装
1.展示方法と機能条件を整理
標準品との比較、水槽内での気泡可視化、温水・加圧環境、黒基調の展示ブース、展示日程を踏まえ、モデルに必要な機能と外観の条件を整理しました。
2.方向性の異なる2案をデザイン・造形
SQUARE EDGEとROUND SLEEKの2案を作成し、いずれも実物モデルとして製作。基本形状には光造形を採用し、精度が重要な部品では高精細な造形方式を併用しました。
3.動作確認済みモデルを展示品質へ仕上げ
栗本鐵工所様にて試験装置への組み込みと動作試験を行い、問題がないことを確認。そのモデルを回収して外観仕上げと塗装を施し、展示会用モデルとして完成させました。
試験モデルを活かし、再作コストを抑えて展示品質を実現
機能を実物で可視化
実際に水を流して微細気泡を見せることで、キャビテーション技術の特徴を来場者へ分かりやすく伝えました。
試験品を展示品へ転用
動作確認に使用したモデルへ加飾を施し、再製作を避けながらコストとスケジュールを効率化しました。
展示空間で映える外観
光沢仕上げとコーポレートカラーの塗装により、黒基調のブースで技術展示の存在感を高めました。
展示後、栗本鐵工所様から「会場で来場者から高い評価を得た」とのご連絡をいただきました。機能とデザインを一体で見せるモデルが、Hydrospear™技術の訴求に貢献した事例です。
展示会用の機能モデル・モックアップに関するご相談例
- 目に見えにくい技術や現象を、実物のデモ機で分かりやすく伝えたい
- 水、熱、圧力などの使用条件を踏まえた試作モデルを製作したい
- 展示会の日程に合わせ、デザインから造形・塗装までまとめて依頼したい
- 機能試験に使用したモデルを、展示会用に仕上げ直したい
- コーポレートカラーを調色し、ブースに合う外観へ仕上げたい
- 複数のデザイン案を、比較できる実物モデルとして製作したい
キャビテーション可視化モデル・展示品製作のよくある質問
Q.この事例では、どこまで対応しましたか?
Q.2つのデザイン案は、どちらも製作したのですか?
Q.展示用の外観モデルですか、それとも実際に動作しますか?
Q.使用した材料と想定環境を教えてください。
Q.デザインから展示品完成までの期間はどのくらいですか?
Q.試験用モデルを展示品として仕上げ直すことはできますか?
関連サービス・公式情報
展示会用モックアップ、光造形、表面処理・塗装、Hydrospear™については、以下のページもご覧ください。
技術を「見て分かる」展示モデルにしませんか?
展示会やプレゼンテーションに向け、プロダクトデザイン、光造形、機能試作、表面仕上げ、塗装・調色まで一貫して対応します。展示予定日、使用環境、サイズ、数量、必要な機能、3Dデータの有無を添えてご相談ください。







